外国特派員協会(FCCJ)でのワインテイスティング会に招待された。
オーストラリアとニュージーランドの良質ワインが揃った試飲会だ。記者などの会員がたくさん訪れている。この2国のワインのラベルはポップなものが多い。中身のワインは良質かつ真剣だから、そのギャップも好きである。
ヴィレッジセラーズの営業部マネージャーやスタッフの方々との話も弾んだ。
「ぼくはね、バブルの時代からワインの販売に関わってるよ。販売一筋。ソムリエさんたちとは違った話し方をすると思う」
切り口が違うということかな。それならもっと話を聞いてみたいものだ。隣にいた若手のスタッフはこう言う。
「ぼくね、ワインを買うときは飲む人をイメージします。ただただ美味しく飲んでほしい人、大事な人、一緒にゆっくり味わってほしい人。急に訪ねてくることもあるから」(以下、Z世代的なコメントと言う)
ここで「おまえにもそんな人いるの?」的な横やりが入るが、「いますよ、もちろん」と軽く受け流していた。Z世代には軽々とした強さがある。それ以前の世代に比べるとね。Z世代的なコメントを明るく恥ずかしがらずに表明し、ちょっと欧米人のように、「で、それがどうかしたんですか」と溌溂と切り返すイメージとでも言おうか。沼地や泥地をうまく避けたり、根性論に走ったりしない頭の良さ。いいなあ。
あ~、いけない。人の観察やお話のほうが楽しくなってしまって、時間がどんどん過ぎていく。
富山の倉庫で寝かせていたという「Leeuwin Estate Art Series Cabernet Sauvignon 2015」(西オーストラリア州マーガレットリヴァー)と、 「Felton Road Pinot Noir Bannockburn 2014」(ニュージーランドのセントラルオタゴ)が気に入った。私がこの2国に求めるワインそのものである。
皇居前のビルにオフィスを構える外国特派員協会(FCCJ)は、「世界で最も古く、最も権威のある記者クラブ」とのこと。ニューヨーク・タイムズ、CNN、BBCなど、主要メディアの記者が所属している。日本の事情にほぼ忖度なく海外に向けた報道がしやすいためか、この記者クラブを通じて、話題の記者会見や講演会などが行われている。
多くの人々にワインを飲んでもらおうと、いろいろなテーマでワインイベントを開催しているという。今後も参加してみよう。