Opus One 1987、Santa Cruz Mountains Vineyard 1995 Vintage、 Judd’s Hill 1996 Vintage、Renaissance 1984 Vintage、 Josef Chromy Napa Vally、Central Coast、North Yuba、Tasmania
時間について、年を取るということについて、
1年ぶりに参加したワイン会。このワイン会では、多くの面で自分一人では入手できそうもないワインばかりが用意されている。保存状態も素晴らしいと思う。
最近、時間についてよく考える。年を取るとはどういうことなのか。
良かったり、悪かったり、どっちでもなかったり、別になんでもなかったり。
悪いというかどうしようもないのは体力の低下である。徹夜はもうできない。やむを得ず徹夜したら、その日は脳も体もほとんど機能しない。できたら毎日10時間は睡眠時間を確保したいものだ。かつては、貫徹しかも二日酔い状態であっても、まあなんとか元気に活動していた。ああ、なつかしい。
私にとって年を取ることの良い面は、過去に起こった点在する物事を線でつなげるようになったことかなと思う。過去のある時点で起こった物事は、その時点では特段すごいことでもなんでもなかったし、何の意味もないと思っていたし、「最悪の経験だったな」と思い出しては嫌な気分になることさえあったし、それぞれの物事になんらかの関連性があるとも思っていなかったし。しかしそれらの点在する物事を線でつないでいくと、「あれ?けっこう活用できるかも」という再発見につながることが多くなった。いろいろ組み合わせて仕事のセールスポイントにしてみたり、ネタや話題にしてみたり、けっこう使えるのだ。
なかなかに長いこと生きてきたからできることかなと思う。
人生100年時代に入ったことを考えれば、まだ約半分程度の経過なので長いとは言えなくなったかもしれないが、そうであってもね。
ワインもけっこう長いこと飲んできたなと思う。初めて飲んでから約30年、かなり真剣にたくさん飲むようになってから約24年。
ワインは時を経てさらに美味しくなっていく。長期熟成に適したワインはもちろんだが、長期熟成が意図されていないワインであっても、丁寧に保存されていれば数十年を経てさらに美味しくなるようだ。
時間を経ることの良さを、いつも思い出させてくれるワイン会である。