ライター、ワインエキスパート【冨永真奈美】

TRAVEL & CRUISE

郵船クルーズ34年ぶりの新造客船「飛鳥Ⅲ」命名式開催

飛鳥Ⅲ

日本船籍34年ぶりの新船、7月20日就航で2隻運航体制へ

郵船クルーズ株式会社は2025年7月11日、横浜港大さん橋国際客船ターミナルに停泊中の「飛鳥Ⅲ」船内において、同社にとって34年ぶりとなる新造客船「飛鳥Ⅲ」(52,265総トン)の命名式を盛大に開催しました。日本船籍の新造客船としては34年ぶりとなる記念すべき船舶で、7月20日の就航後は「飛鳥Ⅱ」との2隻運航体制が開始される予定です。

船内見学ツアー

命名式に先立ち、メディア関係者を対象とした船内見学ツアーが実施されました。見学では、2室限定の最上級客室「ロイヤルペントハウス」(114平米、専属バトラーサービス付き)や、47都道府県をテーマにした「ミッドシップスイート」、一人旅専用の「ソロバルコニー」などの多様な客室カテゴリーが紹介されました。
ダイニング施設では、和食「海幸」、フランス料理「ノブレス」、イタリア料理「アルマーレ」など6つのレストランが設置されており、多彩な料理体験を提供します。また、日本船ならではの展望大浴場と露天風呂を備えた「グランドスパ」、24時間営業のフィットネスクラブ、ゴルフシミュレーター、バスケットボールコートなどのウェルネス・エンターテイメント施設も充実しています。

命名式典

命名式では、西島裕司郵船クルーズ社長が開会挨拶を行い、34年ぶりの新造船就航への感謝と今後の展望を述べました。来賓挨拶では、中野洋昌国土交通大臣が日本のクルーズ産業発展への期待を、山中竹春横浜市長が母港としての祝福と2027年グリーンエキスポとの連携を、片岡達也横浜銀行頭取が金融機関としての支援について語りました。命名セレモニーでは、日本郵船曽我貴也社長令夫人の曽我多美子氏が「飛鳥Ⅲ」と命名。伝統的なシャンパンスプラッシュの儀式も行われました。式典後には船内メインアトリウム「アスカプラザ」でキャプテンズパーティーが開催され、初代船長の小久江尚キャプテンが就航に向けた決意を表明しました。

「飛鳥Ⅲ」の命名式は、日本のクルーズ業界にとって記念すべき節目となりました。最新の環境技術と日本の伝統美が融合した船内空間、そして「飛鳥Ⅱ」との2隻運航体制により、日本のクルーズ文化のさらなる発展が期待されています。

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